東麻布で創業74年 根強いファンの多い銘店! ~小泉靴店 FOOT WEAR SHOP~
本日は、地元のみならず遠方からも熱烈なファンが足繫く通う、老舗の靴屋さんをご紹介させていただきます!
東麻布商店街の中ほどに店を構えているのが、フットウェア・ショップ『コイズミ』さんです!
幅広い品ぞろえ・きめ細かいサービスで地元客に長年にわたって愛されています。店内を歩くと宝探しのように様々な靴が置かれていて素敵なお店です。
「この近辺で、靴店はここだけ。結婚式に来たけれど靴底が取れてしまった。東京タワーに来たけれど足が痛くなってしまった。など様々な方々が駆け込んでくるとか・・・。」丁寧な花緒調整や交換では多くの固定ファンを持たれています。
昨今の浴衣ブームなどで、日本国内にとどまらず外国の方でも下駄を履く方も増えましたが、花緒が切れても修理してくれるところはあまりなく、
大変貴重な存在となっています。小泉さんの技術にかかれば、甲が高い低い、偏平足など様々な悩みを持つ方の足に合わせて微調整も可能だそうです。
ネットを通して遠方から訪ねていらっしゃるお客様も!
こちらのご主人の「小泉重雄」さんは財形不動産の創業者である父ともよく野球をしたり飲みに行ったりしていたそうです。
父もそうですが、「お客様との長いお付き合いを大切に、奉仕の精神で商売しています」とおっしゃられていました。
私が靴屋さんにお邪魔した際も、大変丁寧に花緒すげていらっしゃいました。
「戦後の復興期、父親はこの地で下駄や草履を扱う商店を始めました。何しろ、その頃は学校にも下駄を履いていった時代ですから、
需要も多かったんです。店も忙しく回転していましたから、小学校2年生の頃から、下駄を磨いたり、花緒をすげたりと、父の傍らで見よう見まねで働いていたんです」とのことでした。今はファッションのアイテムのひとつとして下駄が見直されたり、土地柄、浴衣を着て外国の方が下駄をお召しになっていらっしゃったりしていますね。一本歯下駄なども健康に良いとのことで流行っております。
小泉さんは、この仕事を通して様々なことを学んだそうです。例えば、鼻緒のすげ方ひとつをとっても難しい。百人にいたらひゃう人の足に合わせ、そのすげ方も変える。一人前になるまでは、相当の熟練が必要だ。手を抜かず丁寧に一つ一つの作業をこなしていくうちに、自然と力がついてきたそうです。また、戦後のまだ冷暖房もしっかりと整備されていないような時、冬場の辛い作業の経験から、「人の見えないところで何倍も努力しなければ商売は成り立たないし、長続きしないと身をもって感じた。」とのことです。また、商売の基本は何よりも心にあると思います。お客様のご要望が第一。売ろうと気負わす、長いお付き合いをしてくれたらという気持ちで接しています。奉仕の精神が大切ですね」
東麻布の変遷をずっと商店街の中心で見続けていらして、地域の愛と人への愛に満ちた、智慧と愛情のたくさん詰まったお店ではないでしょうか。